「この軟弱者がぁ!!」

と言ってやりたい今日この頃。
思えば、自分も就職した当時はずいぶん会社というところをなめた振る舞いをしていたが、どうも日本も中国も下の世代はさらにダメらしい。
日本では仕事できるのにしたくないニートがいて、中国都市部では甘やかされた一人っ子がいる。
以下は、今日届いた今年で30歳の上海一人っ子からのメール。


[件名] 辞表


御社で15日間働きました、いろいろ御指導をさせて、ありがとうございました。
しかし自分はこの仕事と合わないと思いますのて、今日まで仕事をやめます。


以上 宜しくお願いします。

お前、完全に会社をなめてるだろ!?
就職して15日で会社を辞めることもそうだが、一方的に「今日で仕事をやめます」とは何だ!?
まったく周りの迷惑を省みない、完全自己都合型一人っ子の典型的な行動。

この彼は、上海でも比較的裕福な家庭で育ち、日本の大学へ留学して上海へ戻ってきた。日本ではアルバイトもしていたそうだ。身長は180cm以上。バスケットとサッカーをしていたそうで体格もガッチリしていて体育会系。言葉遣いも丁寧で「ハイ、ハイ」と返事もはきはきとしていて、中国の若者には少ない感じだった。

だから、期待した。
期待したからこそ、最初から少しだけど責任ある仕事を与えた。
少しずつそういった仕事をこなして、自信と経験を蓄えて、将来メインで活躍してほしいと思った。
外見は体育会系だから、ちょっとぐらいのプレッシャーには耐えられると思った。
てか、まだ全然プレッシャーを与えたつもりは無いぞ・・・??

でも、ダメだったらしい。
このメールを受け取ってすぐに話を聞いたら、「技術的な会話が飛び交う仕事は合わないと感じた」という回答だった。本当かよ?と思い、もう少し話を聞くと、「辛いから自分には合わないと思った」だって。この時点で引き止める気も無くなりました。
つまり、こういうロジックらしいです。


「辛い仕事 = 自分に合わない仕事」
「辛くない仕事 = 自分に合う仕事」


アホくさくて、それ以上話を聞く気になれませんでした。
たしかに彼は家が裕福なので、30歳ですが親のスネをかじって生きていけます。持っている携帯電話も10万円ぐらいのだし、身に付けている小物もなかなか洒落ています。生活ぶりもなかなか派手そう。つまり、一生懸命仕事をしなくても生きることに困らない環境。
そういえば、彼が就職した経緯は、彼の母親がうちの上司に「自分の息子が上海に戻ってから、なかなか良い職場に巡り会えなく困っている」というところからだった。我々も面接した彼の印象は良かったので、きっと前職の職場に問題があったのだろうと思ったが、どうやら本当の問題は彼の方だったらしい。

一人っ子にいっぱいの愛情とお金を掛けて、海外に留学までさせても、なかなか子供は親の期待通りには育たないなと思った今日この頃。

ちなみに自分も親の期待に背反する人生を送っておりますが・・・。