北京 ≠ 上海

今週ずっと北京ネタをやって来ました。
北京と上海はいつも「あっちは嫌いだ」「いや、こっちの方が好きだ」といった感じでネタにされがちです。実際、中国はあれだけ大きな国ですから、中国の北方地域の人間と上海が含まれる華東地域の人間では気質が違って当たり前です。
一見、東京と大阪との関係に似ているようでもありますが、実際にはかなり違うと思います。北京はやはり社会主義国の首都であり、上海はそんな社会主義国の中で例外的に成立している資本主義国のようなものです。東京と大阪は所詮、日本の東と西の差です。

僕が北京を好きになれない理由は、主に、

  • あの地を覆う社会主義国的な固い雰囲気
  • 超大都市のくせに交通が超不便
  • いつも渋滞している道路
  • 空気の悪さ

といったところです。反対に、以下のような北京を好きな面もあります。

  • 出会うお客様のレベルが高い(スーツ&ネクタイ着用で、しっかりと打ち合わせができる)
  • 技術的な新規開発は全て北京中心なので仕事面で機会が多い(だから毎月北京へ出張があります)
  • 歴史を感じられる
  • 芸術面でもレベルが高い

私の仕事の半導体関連について言うと、上海はただの工場部門、北京は開発部門と分けられます*1
上海での会話は「安くないと使えない、高いから使わない」が始まりであり、終わりでもあるのに対して、北京ではもっと中味のある打合わせができます。最終的には値段の話になるのですが、それまでの過程が北京ではもっと濃いのです。もちろん、アメリカや日本と比べればまだまだのレベルではありますが、それでも「自分たちで開発しよう」という気持でやっているので、こちらも相手をする甲斐があります。
だから、私は北京のお客様との打合せは好きです。


さて、最後にほんとにどうでもよいネタを。
北京の地下鉄は臭いです。特にちょうど今の暑くなってきた季節はたまりません。私はマスクが無いと乗れませんでした。北方は寒いのでシャワーの回数が少ないのは理解できますが、重度の花粉症で、医者からも慢性鼻炎と診断されているぐらい敏感な私の鼻にはちょっと耐えられませんでした。上海の地下鉄のほうがまだましです。
Beijing Subway
「ドアが故障中の電車を走らせるな!」と思ったあなたは日本人。


北京の道路の典型がこんな感じです。「広く、真っすぐで、ずーーーっと渋滞」が北京の道路。

私の北京でのジレンマが、道路は常に渋滞してて不快になるので地下鉄を使うと、地下鉄は臭くて不快になる。結局、何しても不快な気分でホテルへ戻る、です。

*1:他の分野では異なるかもしれませんが